本日は、施設さまからのご依頼で、ご家族の立ち会いがない状態でのご遺体搬送を行いました。

お迎えに伺うと、職員の皆さまが故人さまのお身体を丁寧に整えてお待ちくださっており、その姿勢に深い敬意を感じました。ご家族さまがその場にいらっしゃらないからこそ、私たちはいつも以上に静かに、慎重に、心を込めてお預かりする必要があります。

故人さまのお身体をゆっくりと寝台車へご案内し、出発前には整えていただいた衣類や持ち物を確認し、間違いがないよう責任を持ってお預かりしました。
お見送りの際、施設の職員さまが深く頭を下げてくださり、その気持ちに応えるよう、私も静かに一礼をして搬送を開始しました。

搬送中は、車内に流れる小さな振動さえも気になり、速度やカーブの角度を普段以上に意識しながら、故人さまが安らかにお休みいただけるよう細心の注意を払い続けました。
ご家族さまが後で安心できるよう、到着時刻やお身体の状態など、必要な点はすべて丁寧に記録し、安置先へお届けいたしました。

安置室にお迎えした後、静かな空間に故人さまをそっとお休みいただくと、ふっと空気が落ち着く瞬間があります。
そこには、ご家族がいなくても、確かに「誰かが丁寧に送った」という温かな気配が残ります。

ご家族の立ち会いがない状況でも、故人さまとご家族さまをつなぐ“最初の架け橋”として責任を果たすこと。それが私たちの役割だと改めて感じた一日でした。

本日のご依頼、誠にありがとうございました。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。